個人でも投資に積極的になってきた昨今、投資を始めたいけど資金が少なかったり、投資によるリスクが怖くて何を選べばわからない人も多いと思います。
FXはスマホで簡単に操作できる上に、少額でも投資可能なので、学生や主婦にも始めやすい投資です。
たくさんの人がやっていて、始めやすいからこそ陥りがちな考え方があります。
- みんながやっているから簡単に成果が上げられる
- みんながやっているからリスクが低い
これ、どちらも間違いです。
注意が必要なのは、「始めやすい＝失敗しにくい」というわけではないということです。
手軽だからこそ始める前にそのリスクをしっかり理解した上で始めるべきですね。
では、今回はそんなFXの失敗しない、少額で低リスクからの始め方について詳しく解説します。
Contents
FXの始め方は?
まずFXを始めるのに必要なものは次の3点です。
- スマホやパソコンなどの端末
- FX口座
- 資金
必要なものが簡単に準備できるので、気軽に始めやすいのがFXの特徴でもあります。
資金もまとまった金額は必要なく、1万円程度から始めることも可能です。
後程詳しくお伝えしますが、FXが人気な理由の一つに、少ない資金でも成果を出しやすい「レバレッジ」という仕組みがあります。
投資に成功すれば、実際の手持ち資金の額面通りの運用だと得られない利益が、FXでは実現可能だということですね。
しかし、注意が必要なのは、投資に失敗してしまった時です。
手持ち資金だけを運用していれば被ることのなかった大きな損失を受けてしまう可能性があるということを理解しておく必要があります。
そこで、FXを始める前には「自分に合った投資」についてしっかり考えを固めておくことをおすすめします。
自分の投資スタイルを決める
まずは、自分はどんな投資がしたいのかをじっくり考えてみましょう。
- 大きな資金で大きく成果を上げたい
- 小さな資金でコツコツ稼ぎたい
- とにかくリスクを避けたい
投資はあくまでも、ゆとりのお金を振り向けるべきなので、目標も大切ですが、まずは等身大の投資について考えてみましょう。
初心者のうちは、たとえ大きな資金が手元にあっても、まずは少額から始めて、その後自分が目標とする投資スタイルへ移行していくことをおすすめします。
投資スタイルに合ったFX会社を選ぶ
投資スタイルを決定したら、それに合ったFX会社で口座開設を行いましょう。
口座開設は次の2つがあれば開設できます。
- マイナンバー
- 身分証明書
FX会社によって、1,000通貨単位から可能な会社と1万通貨単位以上の会社があるので、少額投資からはじめるなら1,000通貨単位から可能な会社を選ぶようにしましょう。
一部に1通貨単位から取引が行える会社もありますので、自分にあったFX会社を選択するといいですね。
FXを始めるなら少額から
FXは常に変動する外国為替を、「安い時に買い付け→高い時に売る」ことで、その差益が運用利益となる投資です。
経済情勢や政治情勢などを見ながら、為替の変動を予想して投資していくだけの、投資としてはとてもシンプルなものです。
取引する単位は、一般的に1,000通貨単位、1万通貨単位で取引されますので、1ドル＝100円なら、10万円、100万円を一度に運用することになります。
仮に為替が1ドル＝100円の時にドルを購入し、1ドル101円の時に売り抜けたとしたら、1,000通貨単位なら1,000円の利益が、1万通貨単位なら1万円の利益が発生するのです。
これが一瞬にして起きる場合があるので、利益を出せればよいのですが、反対に損失を出した時のダメージも大きなものになってしまいます。
FXを始めるなら、まずは1,000通貨単位の取引から行うことをおすすめします。
まだコツをつかみ切れていない始めのうちは、まずはリスクを低減させることを優先しましょう。
また、十分な資金力がない場合にも、1,000通貨単位であれば、最低4,000円から投資可能なので、おすすめです。
この10万円、100万円という資金を全額用意しなくても高額を運用できるのが、FXの一番の特徴である「レバレッジ」という仕組みです。
FXの仕組み「レバレッジ」とは?
レバレッジは「てこの原理」とも呼ばれ、少ない投資資金で大きな金額を運用できる仕組みのことです。
法律で最大25倍に規定されていますが、この倍率は任意に設定可能です。
FXでは、外貨を購入する資金を「証拠金」と呼びますが、この証拠金の金額を調整することによって、自分でレバレッジの倍率を調整します。
取引する通貨単位が決まっているので、証拠金残高に合わせて倍率が確定することになります。
例えば、1ドル＝100円として、1,000通貨単位を購入するのに、10万円の証拠金を用意すれば、レバレッジは1倍のままです。
反対に4,000円の証拠金しか用意しなければ、レバレッジは25倍になります。
少ない金額で大きな投資が行えるなら、25倍まで使えばいいじゃないかと思ってしまうかもしれませんが、それは違います。
レバレッジの倍率が高くなるということは、為替の変動に弱くなってしまいます。
元手の証拠金が少ないので、損失に対して耐える体力が弱いということになるのです。
その理由は、もしも大きく損失が出て、証拠金残高がFX会社が定める最低証拠金基準を下回った場合、FX会社側が強制的に通貨を売却してしまう「強制ロスカット」が行われるからです。
もう少し待てば値上がりして、利益を出せた場合でも、証拠金が少ないと強制ロスカットが早い段階で発生してしまい、損失を出す状態で自動的に取引が終了してしまうのです。
FX初心者では、レバレッジは3～4倍程度に抑えておくのが、資金が少なくてリスクを最適化するのにバランスの取れた倍率と言えます。
少額で始めるメリットとデメリット
FXを少額で始めるメリットとデメリットはどのようなものがあるのか見てみましょう。
メリット
- 資金が少なくて済む
- リスクを低減できる
デメリット
- 投資の成果を実感しにくい
これから投資を始めるFX初心者の方には、大きな成果よりもまずは堅実にFXの仕組みを理解しながらコツをつかんでいく必要があります。
投資と聞くと、ついつい大きな利益を期待しがちですが、必ず成功する保証もないのが投資です。
FX初心者の方には、デメリットよりもメリットの方が大きいのが、少額でのFX投資なのです。
そもそもFX投資は簡単?
FXは、投資についてあまり知らない学生や主婦もしているから簡単だと思っていませんか？
投資の仕組み自体はとてもシンプルで、スマホのアプリで取引できるので簡単だと思ってしまいがちですが、実はとても奥の深いのがFXです。
FXは平日は24時間ずっと取引が可能です。
それは各国の市場のうちのどこかが必ず開いている状態だからです。
しかし、その市場ごとの特徴や時間帯によっての特徴など、FXで売買するトレーダーのタイプによって為替の変動は異なり、単純に予想することはできません。
本格的にFXで成果を上げていこうとすると、しっかりと研究して傾向を掴む必要があります。
FX会社によって、バーチャルFXで仮想の通貨をデモトレードすることもできます。
FX取引が初めての方は、操作方法や注文方法などを一通り理解するために、ぜひ一度は試してみましょう。
しかし、これはあくまでもバーチャルFXです。
実際の市場の傾向とは全く違うので、「デモトレードで訓練したから大丈夫！」と思っていると損失を出してしまう可能性が高いので注意して下さい。
やはり実際の市場で、少額の投資で経験を積んで傾向を掴んでから、徐々に投資額を大きくしていくことをおすすめします。
安易に始めるのは失敗のもと!?FXのリスクとは?
投資をするからには大きな成果が得たい！と安易に高額のFXをやろうとするのは待って下さい。
元手が大きくなればなるほど、リスクも大きくなるのが投資です。
1ドル＝100円の条件で、同じ証拠金で、売買する通貨の量を変えてシミュレーションしてみましょう。
パターン1) 証拠金5万円、2,000通貨（レバレッジ4倍）
パターン2) 証拠金5万円、1万2,000通貨（レバレッジ24倍）
1ドル＝101円になった場合、パターン1は2,000円の利益が、パターン2は1万2,000円の利益が出るので、パターン2の方が断然有利だと感じると思います。
では、逆に下がった場合はどうでしょうか？
1ドル＝99円になった場合、パターン1は2,000円の損失が、パターン2は1万2,000円の損失が出てしまい、証拠金を目減りさせてしまいます。
そして恐怖の強制ロスカットは、最低証拠金基準が0円の場合、パターン1は25円以上の下落で起きますが、パターン2は4.1円下落するだけで起きてしまいます。
今回のシミュレーションでは証拠金5万円ですが、これがもっと大きな金額になっても、レバレッジの倍率が最大の25倍まで上げられていると、4円程度の下落で証拠金そのものも失くしてしまうほどの損失を受けてしまうのは変わりません。
「みんなやっているから安心」とは考えずに、投資には必ずリスクが付きまとうこと、そして金額が大きくなればリスクも大きくなるということをよく理解しておきましょう。
「FXの失敗しない始め方!資金10万円以下の「少額低リスク」から!」まとめ
FXの失敗しない、少額で低リスクからの始め方についてご紹介しました。
これから、日本人にとって投資はもっと身近になるべきだと思っています。
その中でも、FXは取引や仕組みがシンプルで取り入れやすい投資です。
投資にはリスクがつきものですが、まずは「少額低リスク」から始めて、徐々に自分のスタイルに合わせたFX取引に変化させていけばいいのです。
初心者から抜け出して、大きな成果を得るためにも今、コツコツと経験を積んでいきましょう。
