「FXを始めてみたいけど、何から手を付けていいのか分からない・・・」
そんな声をよく聞きます。
今回はそんな方のために「FXを始めるにあたり最初に何を身につければいいか」ということをお伝えしていきます。
今は何千万円、何億円と稼いでいるトレーダーでも、はじめは初心者でした。
FXはたとえ初心者でも、正しい手順を踏めば稼げるようになります。
ではさっそく見ていきましょう!
Contents
FXで成功したら何がしたいですか?
FXは数万円程度という少ない資金からでも始められる投資です。
資金が少なくてもOKなので間口は広く、誰でも簡単に始めることができます。
でも、いったいどれくらいの人が儲かっていると思いますか?
実は、FXで利益を出し続けている人は全体の5%ほどと言われています。
つまり、残りの95%はいつかは損して終わっているということですね。
この95%の人たちは「簡単に儲けられる」と勘違いしていたり、資金管理が甘かったりして損することは必至の人たちです。
しかしFXは本腰を入れて勉強し実践すれば、どんな人でも5%の精鋭集団の中に入れます。
さて、ここであなたにお訊ねします。
あなたは、FXで成功したら何がしたいですか?
「車を買う! それくらい儲ける!」
「投資で生きていけるようになる!」
「1億円稼ぐ!」
人によって目的は様々でしょうが、FXで5%の精鋭集団に残るにはこの目的意識が欠かせません。
まずはFXをする目的を明確にしましょう。
為替相場が動く理由を知ろう!
よくテレビのニュースで、
『本日の外国為替相場は1ドル〇〇円〇〇銭で取引されています』
なんて言葉を聞いたことがありませんか?
これがFXです。
FXとは「Foreign Exchange(外国為替)」の略で、為替レートの差額で儲けたり損したりする取引です。
FXで利益を出し続けている人は「その取引をする理由」が明確です。
為替の変動理由を知ることでFX取引のコツをつかむことができます。
為替相場が動く理由は、大きく分けて次の2つです。
- ファンダメンタルズ
- テクニカル
ファンダメンタルズとは、その国の経済状況や金融政策の方向性から為替動向を予測することです。
この予測は専門家でも難しいので素人が分析するのはほぼ不可能ですが、日頃からニュースや新聞で情報を得ておくことは必要でしょう。
一方テクニカルとは、相場の動向をグラフにした「チャート」を見て為替動向を分析することです。
チャートは一見すると相場の動きをグラフ化しただけのように見えますが、実は投資家の心理やファンダメンタルズまでが反映されています。
私たちのような個人投資家がFXを行う際には、基本的にテクニカル分析を重視します。
チャートを正しく分析できるようになれば、売買のタイミングが自然に分かるようになります。
初心者は、正しくテクニカル分析ができるようになることを目指しましょう。
トレードスタイルを決めよう!
5%の精鋭集団に仲間入りするためには、勉強し続けなければなりません。
でも、仕事から疲れて帰ってきたあとに勉強するなんて、しかもそれを続けるなんて、なかなか難しいですよね。
ですから「継続できる仕組み」を自分なりに見つける必要があります。
そのためには、自分の好みや生活環境に合ったトレードスタイルを決めることが大切です。
トレードスタイルには次の5つがあります。
- スキャルピング
数秒から数分で取引を完結させ、小さな利益をコツコツと積み重ねていく超短期売買のこと。
取引回数が非常に多くなるので、集中して取引できる環境が必要。 - デイトレード
数分から数時間で決済し、その日のうちに完結させる短期売買のこと。
正しいポジションを保てば1回のトレードで効率よく利益を出すことができる。 - スイングトレード
数日から数週間にかけてポジションを持ち、大きな利益を求めていくスタイルのこと。
取引期間が長いため、常時為替レートを気にする必要がないが、ポジション戦略が立てれるようになるにはある程度の時間が必要。 - ポジショントレード
スイングトレードよりもさらに長い期間(数週間から数か月)をかけるスタイルのこと。
スイングでのエントリーがさらに伸びると判断した場合に延長するパターンが一般的。 - スワップトレード
スワップポイントを獲得するために長期間ポジションを維持するスタイルのこと。
スワップポイントがプラスなら毎日配当があり、持てば持つほど利益は増えるが、大きな相場の下落(リーマンショックのような)があると一瞬で利益を失う可能性がある。
基本的には上記の①~③の中から選ぶことになります。
トレードそのものを楽しみたい人はスキャルピングが向いていますし、1回の取引で大きな利益を狙いたい場合はデイトレードやスイングトレードが向いています。
また、あなたがFXに取り組める時間も関係してきます。
たとえば、仕事を終えて夜8時~9時頃には毎日在宅できるとして、そこから3~4時間トレードできるならスキャルピングやデイトレードが合っています。
毎日FXに時間がとれない人はスイングトレードが向いているでしょう。
このように、自分の性格と生活リズムから総合的に判断してトレードスタイルを決めることが、長続きさせるための重要なポイントです。
取引する通貨ペアを選ぼう!
FXは2つの通貨の価格差で利益を得る取引です。
FX取引を始める前には、必ず通貨の組み合わせ(通貨ペア)を決めます。
通貨ペアには大きく分けて
- ドルストレート:対ドルでのペア
- クロス円:円を含むペア(※ドル/円はドルストレート)
の2種類があります。
ぶっちゃけてしまいますが、初心者におすすめの通貨ペアは「ドル/円」です。
理由は2つあります。
ひとつ目の理由は、値動きが自然だからです。
ドルは世界の基軸通貨なので変な値動きをせず、テクニカル分析がしやすいです。
ふたつ目の理由は、取引量が多いことです。
「ドル/円」の世界での取引量は2019年の調査で2位となっています。
私たちは日本人ですから、なじみがあるという理由で「ユーロ/円」や「ポンド/円」など円を絡めた通貨ペアを選びがちです。
しかしこれらは「クロス円」のため、値動きが激しく取引量も多くありません。
「円だとなんか安心感がある」という曖昧な理由で「クロス円」に手を出すと初心者は危険です。
利益を出す通貨ペアは何かを意識して選ぶことが重要です。
無理のない運用資金を準備しよう!
FX初心者が悩むのは「運用資金はいくらあればいいのか」ということですよね?
少額からでも始められることがFXの魅力でもあります。
ただ、1,000円以下でも取引はできますがたいした利益にはなりません。(気軽にFX取引を体験できるという意味はありますよ!)
かといって何百万も用意しなければいけないとなると、FXを始めにくいですよね。
運用資金の金額は人によって変わってきますが、どんな人にも共通するのは「生活資金とは別の余裕資金の中で行う」ということです。
あくまでも生活とは関係のない余裕資金の範疇で行いましょう。
FXで真剣に稼ごうと思うなら、私がおすすめする運用資金は30万円から50万円です。
これなら準備できないお金ではないと思います。
FXに取り組む上で運用資金は、あなたの精神面に大きな影響を与えます。
初心者は、運用資金はたくさんあった方が失敗しないと思う人が多いのですが、実はこれが失敗の原因だったりします。
口座にお金がたくさんあると、取引に失敗しても「まだあるから大丈夫」と気持ちが大きくなってしまい、結果的に大きな損失につながってしまうことがあるのです。
また口座にお金が少なすぎると、取引額も損失額も小さいので取引に対して真剣さに欠けたり、逆に損をするのが怖くてなかなかエントリーできなかったりします。
これでは経験値が増えず、なかなか上達しませんね。
多すぎず、少なすぎない自分に合った運用資金を準備しましょう。
ネット環境を整備しよう!
FXの取引には、FX口座にアクセスするためのインターネット回線とデバイスが必要です。
インターネット回線は、できれば早いにこしたことはないので光回線がいいですが、ADSLでも大丈夫です。
また、デバイスはパソコンかスマホのどちらかがあれば取引はできます。
ただFXはリアルタイムで動く相場が相手なので、処理速度の速いパソコンの方がストレスなく取引できるでしょう。
FX会社によってはMacのパソコンだと対応していないツールがあるので、Windowsパソコンの方が良いです。
外出先での取引はスマホでOKです。
ところで「FX」と聞くと、上の画像のようにいくつものモニターに囲まれているイメージがありませんか?
既にパソコンを持っている人でも、「モニターを追加した方がいいのでは?」と考えているかもしれません。
でも、始める前からわざわざモニターを追加で買う必要はありません。
取引を始めてみて「不便だな」と思ったら購入を検討すればいいと個人的には考えます。
モニターがたくさんあっても自分がその情報を処理できなければ意味がないので、取引をしながら検討しても遅くないですよ。
FX口座を選ぼう!
たくさんあるFX会社の中から、最適の1社をはじめから選ぶのは難しいです。
一般的には自分のトレードスタイルに合ったFX口座を選ぶといいと言われていますが、デイトレードとスイングトレードの場合はどの口座を選んでも大きな差はないでしょう。
会社によって使い勝手や提供されるツールが違うので、自分の好みに合った会社を選べば問題ありません。
取引回数が膨大なスキャルピングの場合は口座選びが重要です。
スキャルピングに向いていない口座では、コストがかかりすぎて利益を圧迫するからです。
第一条件としては、スプレッドが狭いこと。これは絶対です。
スプレッドとは売り値と買い値の差額のことで、FX会社に支払う手数料だと思ってください。
他にも「スリッページが少ないこと」「約定力」「システム管理がしっかりしている」など条件は色々ありますが、これらは実際に取引してみないと分からないので、はじめはスプレッドを比較しましょう。
すべての条件がそろうのが理想ですが、残念ながら万人に合う完璧な口座はありません。
口座開設は無料ですから、数社に申し込んで体験しながら見つけていきましょう。
デモトレードしてみよう!
初心者は、まずデモ口座を開設してデモトレードを体験することをおすすめします。
FXをしたことのない人がいきなり資金を投入して勝てるほど甘くはないからです。
デモ口座はFX会社が無料で提供しています。
(すべてのFX会社がデモ口座を提供しているわけではありません)
いくら損してもお金を失うことはありませんから、積極的に取引できますね。
デモ口座を開設する目的は「利益を出せるルールを見つけること」にあります。
デモトレードだけでは完全なルールは見つけられないという意見があるのは承知していますし、正しいと思います。
しかし、デモトレードをほとんどせず実践し失敗した多くの人が、
「もっとデモトレードを真剣にやっておくべきだった」
と後悔します。
確かにトレードは、デモと実践では違います。
例えば競馬でレースを見ても、実際にお金を賭けている場合とそうでない場合では精神状態が違いますよね。
でも、その精神状態もデモトレードで体験しておく必要があります。
運用資金の章でも触れましたが、FXの取引には精神状態が大きく影響しますから慣れておくことが大切です。
先ほどから私は「取引には精神状態が大きく影響する」と述べていますが、どういうことか実感できないかもしれませんので、ここでひとつ質問します。
硬貨を投げたら10回連続で表が出ました。さて、次は表と裏のどちらが出ると思いますか?
ちょっと考えてみてください。
今あなたは
「10回連続で表が出たんだから次こそは裏だろう」
「いや、10回連続で表なんだから次も表か?」
と考えませんでしたか?
でも、今まで表と裏のどちらが出ていても関係なく、表と裏の出る確率はどちらも2分の1のはずです。
「10回連続で表が出た」と聞いて、判断材料のひとつにしてしまう人が多いのです。
FXでは現在のチャートから冷静に判断することが重要です。
今どれだけ損をしているなどということは頭から外さないといけません。
デモトレードでは自分の資金をつぎ込むわけではありませんが、できるだけこのあたりの感覚を経験してもらいたいと思います。
精神的な体験以外に、基本的な情報分析力や技術力、操作方法も身につけることができます。
デモトレードでコツをつかんで、まずはデモで勝てるようになることを目指しましょう。
「損切り」を覚えよう!
「損切り」とは、損をしている状態で決済することです。
損切りすることでそれ以上損失を増やさないようにできます。
難しいことではなさそうに聞こえますが、初心者は損切りができなくて失敗するケースが多いのです。
ここで、声を大にしてお伝えしたいことがあります。
絶対に一度にすべての資金を失わないように注意してください。
大きな資金を失う原因は、損切りルールが明確でない場合がほとんどです。
人は無意識のうちに損しないことを優先させてしまいます。
「このままだとウン千万円損をする・・・」
大きな含み損を目の前にすると、チャートを見ても頭に入らず冷静に判断できません。
ですから明確なルールを決め、感情を抜いていさぎよく損切りできるようになる必要があります。
一瞬のためらいが大きな損失につながります。
初めはルールを決めるのは難しいでしょうから、まずは価格が逆行したら損切りして損失を最小限に抑えましょう。
FXでは総合的に勝つことが大切です。
大きな利益を追求するよりも、大きく資金を減らさないことに注力してください。
FXで成功をつかもう!
FXで成功するには、コツコツと勉強して正しく実践するのみです。
早く成功したくて手順を飛ばしたり、知識がないのに先走ってしまうとかえって遠回りになります。
失わなくていい資産を失うことにもなりかねません。
FXは順番に勉強していけば、誰でも必ずある程度の利益が出せるようになります。
本気で稼ぎたいなら、地道に努力しましょう。
それが5%の精鋭集団に仲間入りする近道です。