よし、FXを始めてみよう!
そう決心したのはいいけれど、どのFX会社で口座を作るか迷ってしまいますよね。
口座開設を何度もやり直すのは面倒なので、誰だって最初の会社選びは失敗したくないものです。
実は、FX会社を選ぶ時に手数料について知らないと、後々大きなコストを負担するはめに・・・。
これからFXを始める初心者だからこそ、最初に手数料について勉強しておいた方が良いのです。
- FX取引にはどのような手数料がかかるのか。
- 低コストで取引できるFX会社を見分ける方法とは。
- 手数料以外に発生するコストがあるのか。
などの疑問をお持ちの人へ。
今回は、FX取引にかかる手数料と、低コストで取引できる会社選びのポイントについて、わかりやすく解説していきます。
この記事を読み終わるころには、手数料の仕組みを理解し、どのFX会社を選べばいいのか自分で判断できるようになっていると思います。
Contents
FX初心者は手数料を知らなきゃ損!会社選びのポイントとは?
手数料を制する者は、FX取引を制す。
それでは、FX取引を始めるにあたり、どのような手数料がかかるのか見ていきましょう。
取引手数料は無料のFX会社が多い
ほとんどのFX会社は、取引手数料は無料とうたっています。
一回の取引にかかる手数料だけでなく、多くのFX会社は以下のような手数料についても無料としています。
- 口座維持手数料
- 出金手数料
- 口座開設手数料
- クイック入金手数料
上記手数料のほかに、FX会社によってはロスカット手数料や、自動売買システムを利用した場合の取引手数料が発生する場合があります。
発生する手数料については、各FX会社の公式ホームページに記載されていますが、注記として下の方に小さい字で書かれていることも多いので、よくよく見てみましょう。
ここで一つ疑問が湧いてきます。
「手数料が無料ってことは、FX会社はどうやって利益を得ているの?」
その答えとなる「スプレッド」について、これから詳しく解説していきます。
スプレッドが実質の手数料となる
FXユーザーは、一回の取引のたびにスプレッドという名のコストを支払っています。
このスプレッドこそがFX会社の利益の源であり、実質の手数料と言えます。
スプレッドとは、通貨の売値と買値の差額を指します。
売値は「通貨を売る時の為替レート」、買値は「通貨を買う時の為替レート」であり、各FX会社によって設定されています。
以下の例をご覧ください。
【例】
買値(ASK)107.479円
売値(BID)107.475円
この場合、スプレッドは買値と売値の差額である0.004円(=0.4銭)です。
ところで、「銭」という通貨単位は、現代ではあまりなじみがない人も多いのではないでしょうか。
1円=100銭、つまり1銭=0.01円なので、円の百分の1の単位だと覚えておきましょう。
0.4銭というと非常に小さい数字に見えますが、最低取引単位を10,000通貨としているFX会社は多くあります。
中には、少額の1,000通貨から取引できるFX会社もあります。
例えば、1,000通貨の取引をした場合、スプレッドが0.4銭であれば、4円のコストがかかります。
【計算式】
1,000通貨 × 0.4銭 = 4円
たったの4円と思うかもしれませんが、毎回の取引で発生するため、このコストを上回る利益を出せないと損をしてしまうのです。
スプレッドが狭いFX会社を選ぶ
FX会社によってスプレッドの大きさは異なるので、口座開設前に比較し、よりスプレッドが狭い会社を選ぶことをオススメします。
FX取引では「米ドル/円」「ユーロ/円」「ユーロ/米ドル」などのさまざまな通貨ペアがあり、スプレッドはそれぞれ異なっています。
すべての通貨ペアのスプレッドを比較するとしたら、時間がいくらあっても足りません。
取引する通貨ペアが決まっているのなら、その通貨ペアのスプレッドを比較しましょう。
特に取引する通貨が決まっていないのであれば、「米ドル/円」のスプレッドに注目するのが最も比較しやすい方法です。
その理由は、米ドルは世界の基軸通貨であり、「米ドル/円」は世界的に見ても取引量が多い通貨ペアであるためです。
取引回数を重ねるごとに、コストであるスプレッドはボディーブローのようにじわじわ効いてきます。
スプレッドは狭ければ狭いほど負担が小さいので、FX会社選びでチェックしたいポイントです。
スプレッドは原則固定を選ぶ
FX会社のホームページを見ると、スプレッドの横に「原則固定(例外あり)」などと記載されています。
スプレッドは変動制ではなく、原則固定を選んだ方が利益とコストを予想しやすいため、安定した取引が可能です。
では、原則固定の横に書いてある「例外あり」とはどんな内容なのでしょうか。
多くのFX会社が、以下のようなシーンを「例外」として設定しています。
- 震災などの天変地異や政変、また大企業の倒産など、市場に大きな影響を与える事象の発生時に相場が急変した場合
- 重要な経済指標の結果発表時に相場が急変した場合
- 国内外の金融市場休場日や、FX会社の営業休日明けのマーケットオープン時、マーケットクローズ間際など、市場の流動性が低下している場合
簡単に言うと、「相場が大きく変動する可能性のある場合」、および「取引が少なく流動性が低下している時間帯」は、スプレッドが大きく開くことがあるということです。
こういった例外があるということを念頭に置きつつ、スプレッドは原則固定のFX会社を選ぶことを検討してみてはいかがでしょうか。
提示率が高いFX会社を選ぶ
実際の取引では、FX会社のホームページに載っているスプレッドよりも大きく開くことがあります。
「ホームページと実際の取引とでスプレッドが変わるのなら、一体何の情報を信じたら良いの?」と思いますよね。
FX会社選びでは、スプレッドと合わせて「提示率」を確認することをおすすめします。
提示率とは、広告などで表示しているスプレッド通りに取引がされた割合のことで、ホームページで提示率を公表しているFX会社も多くあります。
「提示率」が高いと定評があるFX会社は、提示しているスプレッド通りに取引がされる可能性が高いということです。
そもそも、どうしてスプレッドが大きく開くということが起きるのでしょうか?
先に解説した通り、スプレッドはFX会社の利益の源です。
FX会社は利益を確保するため、自社が損をしないようにスプレッドを設定しています。
ここで、FX取引の流れを見てみましょう。
トレーダー(読者様)が注文
→FX会社が注文を受ける
→FX会社がインターバンク市場に注文を入れる
→FX会社が通貨を受け取り、取引終了
トレーダー、FX会社、インターバンク市場の3者の間で注文のやり取りをする間に、相場が大きく変動する可能性があります。
その変動によってFX会社が損をしないよう、あらかじめ変動を見越したスプレッドを設定しているのです。
提示率が高いFX会社は、膨大な件数の取引に耐えられるサーバーを持っていたり、インターバンク市場に注文を取り次ぐ複数の金融機関と取引したりすることで、提示したスプレッド通りの取引を維持しています。
FX初心者が陥るワナ!?手数料以外にかかるコストとは?
ここまで、スプレッドがFX取引における実質の手数料だと説明してきました。
実は、スプレッドのほかにもう一つ、取引において発生するコストがあるのをご存じでしょうか?
それは「スリッページ」です。
スリッページにも要注意!
スリッページとは、注文価格と約定価格の差額を指します。
約定とは、注文が成立することです。
「この価格で買おう(売ろう)」と注文してから取引が成立するまでに、為替相場の変動により通貨の価格が変わってしまうことがあるのです。
実はこのスリッページも、FX会社によって力量に差が出るのです。
約定率が高いFX会社を選ぶ
「約定率」が高い会社ほど、スリッページが起こりにくいと言われています。
約定率とは、トレーダー(読者様)が出した注文が、想定していた価格の通りに取引成立する確率です。
先ほど解説した提示率と同様、約定率についても「〇〇%」とホームページで公開されていることがあります。
口座を開設するFX会社の候補をいくつかピックアップしたら、ホームページに約定率が掲載されているかチェックしましょう。
FX初心者必見!手数料から見る会社選びのポイントまとめ
今回の記事では、なるべく手数料を低く抑えるという視点から、FX会社を選ぶ際のポイントをご紹介しました。
5つのポイントをおさらいしましょう。
- 取引手数料は無料のFX会社が多い
- スプレッドが実質の手数料。スプレッドが狭いFX会社を選ぶ
- スプレッドは変動制ではなく、原則固定を選ぶ
- 提示率が高いFX会社を選ぶ
- 約定率が高いFX会社を選ぶ
口座を開設する前に、各FX会社の手数料やスプレッドについて比較することをオススメします。
FX会社を見極める"目"を持って、しっかりと準備を整え、安心して取引をスタートしてくださいね。